この鏡はツルが絡まっている様子をメインに彫りました。
木彫ブドウの鏡 ツルが難しい
彫る前の段階でドリルを使い26箇所穴を開けています。
そして糸のこでその穴に刃を入れカットしています。
最初に取り掛かったのは鏡の枠のところから大雑把に彫刻刀を入れ
その後、幹とツルの部分に入りました。
ブドウの実がこんもりとなっているように意識して彫りました。
色も実だけにオールステインを最後に塗った記憶があります。
ブドウの実の部分は、球体を意識して裏からも彫っています。
わざと鏡の部分に少し実を飛び出させています。
葉は、下の葉っぱから彫り始め全体的に彫って行きました。
一番大変だった箇所
ツルの部分は鏡の周りを取り囲むように、幹に絡まって伸びているような配置です。
ツルの細さを出すのにある程度まで彫り進め、でも折れてしまわないように慎重に慎重に彫っていきました。
参考にした本では表だけにツルのからまる感じが彫られていましたが、裏から見ても本当にツルと幹が絡まり立体的に見えるよう彫っていきました。
今にもポキっと折れそうだわとコワゴワ作業したのを覚えています。
おかげで時間も大変掛かりました。
鏡は裏のフレームの部分に大きさを合わせ、ガラス屋さんに楕円のカットをしてもらいました。
フレームの所を鏡がはめ込みやすいように彫り下げました。
ブドウモチーフの作品は何点かありますが、このブドウのツルが一番細くできました。
時間をかけ慎重に作業した甲斐があり、今までで一番出来の良いツルが彫れました。
材木 シナノキ
染料 くるみの皮
木のサイズ 53×34×2.5cm
制作期間 1年半
制作年 2006.8
染料 くるみの皮
木のサイズ 53×34×2.5cm
制作期間 1年半
制作年 2006.8